<猫の足>
これは、その名の通り猫の足の形にカーブした鋼鉄製で鉤爪状の拷問器具である。
形を見ただけで非常に残酷な使い方をされていたのがわかる。
大きさも形も、ちょうど人の手の指4本を曲げたくらいであり、柄は普通短いが、磔られた受刑者に使うために、長い柄を付けた物もある。
これは犠牲者の両手足を固定した状態で体中、顔や胸や腹、背中にも使われた。
骨や筋肉などの硬い部分に当っても、拷問を中断することなく、使用できるほど鉤爪は大きく強く作られていた。
つまり単なる引っかき傷を負わせるために用いられていたのではなく、きわめて残忍な方法で、受刑者の体をぼろぼろになるまで、引裂き、骨から肉を剥ぎ取り、深い傷を負わせるために使用された。
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