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断首刑(剣、斧) |
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「日本」 斬首刑には4つの種類があった。 ○死罪 平民、僧侶に与えられる断首刑で、付加刑として「闕所」(財産の幕府による没収)があった。 ○下手人 平民に与えられる断首刑で、付加刑として「闕所」がない。 ○斬罪 士人(侍)以上の身分、僧侶に与えられた斬首刑である。 ○切腹 士人(侍)以上の身分、僧侶に与えられた特殊な形(まず自ら傷つける)斬首刑である。 ●道具 日本の伝統的な鍛造法でつくられた刀剣、つまり日本刀である。 ●手順 犠牲者は後ろ手に縛られ、地面に掘られた穴のきわにひざまずき、衣服を肩までおろし首をむき出しにして、非人二人(3人の場合もある)によって押さえられる。 首を穴の上にさしのべさせるため、非人は、罪人の両足を強く後方に引いて体を前に押し出す。 「死罪」「下手人」の場合は目隠しをし、「斬罪」の場合はしない。 死刑執行吏が、日本刀を斜め下に振り下ろす。 |
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●板橋刑場 間もなく30名ばかり鉄砲隊に前後を厳重に守られて、一挺の山駕籠が担ぎだされ騎馬の隊長らしき人物も一人従っている。 駕籠には推察通り顎鬚が少し伸びた罪人が乗せられており、しかも牛込甘騎町の屋敷で見慣れた亀綾のあわせをまとっていた。 一行の後につき従って行くと、庚申塚の櫟林の横の原には既に屍体を埋め込むためのの穴が掘られ、その前に新しい筵も敷かれている。 罪人は駕籠から出されると最後に臨んでまず髭をあたった。 斬首の太刀取りは二人用意され、その中の一人が「やっ」と言うと一太刀で斬ってしまう見事な腕前であった。 覚悟して端座している者の首をはねるでさえ難しいので、斬首の太刀取りに予備の若侍が待機していた。 最初の太刀取りが太刀を振りかぶっているすぐ後ろに、若い方のがまた刀を抜いて、足を踏ん張って付いていた。 もし初太刀が斬り損じたら、すぐにこの人がこの太刀を入れる手順である。 その最初の太刀取りは美濃国(岐阜県)揖斐(いび)で5300石を領しながら官軍の東進にいち早く寝返った直参旗本、岡田の家来で手代を勤めていた横倉喜三次なるもので、藩の師範役を勤める手練(てだれ)であった。 横倉喜三次によって斬り落とされた罪人の首は拾い上げられ新しい手桶で洗い清められた。 首級は板橋の一里塚に以下の一文が記された高札が用意され、晒された 。 |
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断首刑(剣、斧)2「断首刑(剣、斧)3」へ続きます。 |
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