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刺殺刑

車輪刑(刺殺)

古代ローマで考案されたといわれている処刑方法。
車輪を使った台車や馬車のような道具が日常で使われるようになってまもなく生まれたといわれる。

使用される巨大な車輪は受刑者をくくりつけても車輪の幅からはみ出さないほどの巨大さであった。
受刑者は、その車輪の外周部分にカーブに沿った形で体を引き伸ばされて縛り付けられる。
この車輪を床の上で転がすことで、車輪の重量によって全身を押しつぶすし、最終的には全身の骨を砕いて死に至らしめる。

単純な仕掛けだが、車輪自体の重量のために扱いが難しく、受刑者が苦しむのも短い間で、あっという間にただの肉塊とかしてしまう。
そこで、死に至るまでの時間を長くするために、改良が加えられていった。
車輪自体は軽量化し、犠牲者の体を簡単に押しつぶさないような仕組み(体をかわせる溝を作るなど)が工夫され、代わりに道路に尖った杭、金串、針を突き立てた上や、茨の上を転がし、それによって全身を切り裂いていくタイプへと変化していった。
古代ローマで行われた車輪刑
この方法によれば、体が刺の上を通り過ぎるたびに、肉が引きちぎれ、皮膚が破れ、内蔵がはみ出しても、受刑者は、なかなか絶命しないで、車輪の重さで押し潰すよりは刑を長引かすことは出きたようである。

この処刑は、見世物としても人気があり、多くの観客を集めたが、受刑者の断末魔の叫び声だけは評判が悪かったらしく、(町中に響くので、見たくない人にまで聞こえてしまう)車輪刑の前に受刑者の声帯を潰してしまうことが行われたようである。
刺殺刑3
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